みずものココロ

こんにちは。福岡県糸島市在住。時々千葉に出没します。20年以上グラフィックデザイナーをやっています。来年度から実家の事業継承いたします。日々の思いの本音の本気を綴っています。

損して徳取れの技法

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「絶対儲かる話があるの」と時々お誘いいただきます。
が、この言葉だけには、「絶対」首を縦に振りません。
この話を私にする人は、まず私という人間を知らない人です。
この世で一番「私をどん引きさせて、相手に対して警戒心しか持たせない」言葉だと、少なくとも私の周囲に居る人は分かるはずです。

そのお話を持ってきて、私をどん引きさせた人から、またまた驚きの発言が・・・

よく利用している店だから、自分の仕事の話を受け入れてくれるのが当然だと、言ってのけてくれました。
お店や会社を経営されている方は、不特定多数のお客様が来るのですから、全てのお客様のお仕事に合わせていたら身が持ちません。
そのことを知っている営業マンは、気に入ってくれるまで何度も足を運んだり、ゆっくり人間同士の信頼を築いていきます。
時々顔を出すたびに、買ってくれとか、話を聞いてくれなどと言っては嫌われるだけですね。挙句の果てに怒り出しては、どうしようもありません。。。

また、同業者というものはこの世にたくさん居ます。
たまたま同業者とお友達になったりすることもありますが、仕事に嫉妬したり邪魔したりはせず、互いの繁栄を願います。その思いが、何かの時にパートナーとして実を結ぶ場合もあったり、仕事を紹介してくれたり、それが無くても笑顔でお酒を飲める間柄を長く続けることが出来ます。
すぐに自分の仕事と結び付けてしまう人は、周囲を見回したら、お友達とか親友とか呼べる人は居ない場合が多いと思います。

 この年になって、改めてすごいビジネスをしているなという人に再会しました。
知り合いや友達はもちろん、お客様も、ずっと古くからのお付き合いをし続けている人で、その方のファンがたくさんいます。
どうしてこんなにもみんながこの人を大切にするかというと、本業以外でとても知識が豊富で、困っている人の助けを率先してしてくれるのですが、その分の金銭は一切受け取りません。「本業じゃない部分の金銭は受け取りません」と、何度も足を運んでくれたり時間を割いても、そこは徹底しています。
そうすると、逆に人は、どうしたらこの人の助けになるのだろうかと考えます。

その方の本業は、損害保険の代理店なので、車をお世話してもらったり保険に加入してもらうのが本職なために、周囲の方たちは高価な車と保険に加入します。

でも、それを見越して彼はやっているのではなく、本当に優しい人なので、徹底しているようです。

自分自身も、生活が苦しくなると損得勘定に走りがちですが、その辺の我をすて、人のために尽そうと考えると、無用の悩みはなくなり、人の喜びで自分の心を満たす人間へと成長できるのではないかと、改めて思わせていただきました。